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ライブに当選した。全てはそこから始まった

私には20年近く片想いしている人がいる。
定かではないがきっとこれがはつ恋だっただろう。
手が届くはずのない、触れてはならない聖域にいる彼は私の中でまぼろしのようなものだ。
別に恋人になりたいわけではない。その笑顔が見たい。ただそれだけだ。これが恋の魔力というものなのだろうか。きっともう逃げられない。

彼も私も東京に住んでいる。それなのに巡り合うことは99. 24618%の確率でない。
彼は私とは住む世界が違う。

それでも彼に会う方法がある。ライブだ。
そう。彼はかの有名な歌手兼俳優のアラフィフイケメンおじさん。

そんな彼のライブに当選したと母から連絡があった。
この母こそが私と彼を引き合わせた仲人だった。
私が彼に恋をしたのはながれ星に出逢ったような衝撃的なものではなく、母主導の刷り込みによる必然だったと思う。幼稚園に通う年齢のころに、カラオケで彼の歌を母に歌わされていた。モニターに映る本人映像を指さしながら「かっこいいね」としつこく言われた覚えがある。4、5歳から英才教育がスタートしていた。

仲人であり恋敵でもある母と何度か彼のライブに足を運んでいる。
正直、席運があると思ったことはなく、最愛の彼はいつも彼方で動いている。
蛍のように動き回る小さな小さな本人よりも、彼を映し出すモニターを見ている時間の方がどうしても長くなってしまう。
ライブ終わりには「今回も米粒サイズだったね」「そっくりさんが立っていても多分気付けないよね」「今回はインディカ米だったね。ちょっと大きかった」と席運のなさを笑うのが恒例ともなっている。
それでも私は、まぼろしだと思っていた彼が実在していると証明されただけで大満足だ。
実物をしっかり拝んでしまったら、もっとそばにきてしまったら…現実にはきっと、いや絶対に戻って来られない。
もしそんな事が起きてしまったらどうしたらいいのだろう。
歳を重ねる毎に人としての深さを増していく彼に慣れることはない。
想像しただけでボーッとしてしまう。
そんな娘をよそに、光の三原色で構成されたモニターではなくタンパク質で構成された彼の表情を見たいと母は言う。
太陽はふたつないらしい。
母のたくましさと貪欲さと言ったらこの上ない。

なんだかんだ言いながらも毎回ライブを楽しんでいる様子だったが、ライブ当選の連絡と共に母から「双眼鏡を持っていこうかと思うのだけど」と告げられた。
ミュージカルや舞台では双眼鏡を使うと耳にし、その手があったか、これは革命だと思ったらしい。
どういうのがいいかなと相談された。
そこまで自分の目で見たかったのかと驚いた。
そしててっきり肉眼で見たいのかと思っていたので道具を使うのはありなのかと疑問を抱いた。
「レンズ越しってことは眼鏡と一緒でしょ。眼鏡、コンタクト、レーシック、双眼鏡。これみんな同じ並びよ」
そうか。レーシックも括られるのか。

そこまで言うなら止めないけれど、あなたの娘は双眼鏡博士ではではないから家電量販店で聞くのがいいと思いますよと言ったが、ずぶの素人は高いものを買わされるのが常だからとの返答をされた。
さすがにそれは日本辺りではないだろうし、仮にそれを勧められても母は、「高すぎる」と平気で言う、絵に描いたような強いおばさんであることを娘の私はよくわかっている。
だがしかし予備知識が何もない状態で尋ねたら店員さんの負担は大きいだろうと思った。
もはや母ではなく、おばさんに詰められる家電量販店の店員さんの心情を慮って調べ始めた。
便利な世の中だから何も店舗に足を運ばなくてもいいだろうと、ネットで買うことも視野に入れていた。

調べていく内にわかったことがある。双眼鏡はなかなか面白い。
会場の大きさに合った倍率、最適な重量、明るさ、見かけ視界と実視界の広さ、防振機能の有無など指標が予想以上に多かった。
調べ上げた私は、あの会場だったらこれくらいの倍率が最適で、重量はこの値以下、明るさを示す値はいくつ以上、視界の広さは何度以上だと良くて…と道標を立て、実際に店頭で触ってみて決めた方が良いらしいと母に助言した。

どういった基準で選べばよいのか何も知らない状態でお店に向かっていたら、母は一から店員さんに説明してもらっていただろう。
私の助言を聞いてくれていれば母はきっと、挙がった条件で商品を絞り、それでも決めかねるようであれば店員さんの意見を聞く。
母の役にも、おばさんに詰められていたかもしれない家電量販店の店員さんの役にも立てたら幸いだ。
もしそうであれば調べてよかったが、膨大な情報の中から必要な情報を選ぶ作業は正直容易ではなかった。

私があらゆるサイトを往復してかき集めた情報に相当するものが店頭でまとめて閲覧できれば、母のような情報弱者、それから店員さんの双方の力になると考えた。

そんな都合のいいサービスが…ある。
弊社で提供する「シナリオ作成サービス」について是非知っていただきたい。
これはSHARP製コミュニケーションロボットのロボホンとタブレットを連携させて使用するサービスだ。
ロボホンは声、タブレットは文字や画像で情報を伝えると考えてほしい。
ロボホンは、タブレットに表示されたものに合わせて話すことができる。
実現方法を具体的に考えてみたい。

タブレットに載っていたらいいなと思うのは
・選ぶ基準
・それぞれの指標において高く評価されている商品
・店員さんのおすすめ
の3点だ。

「選ぶ基準」は倍率、重量、明るさ、見かけ視界と実視界の広さ、防振機能の有無等を指す。
私がおもしろいと感じた指標だ。
この値が高いとどのようなメリットがあるのか、はたまたどのようなデメリットが生じるのか。
これを知ることで自分が求めるスペックを把握することが可能となる。
自分の中で条件を設けるのは非常に重要だ。

「それぞれの指標において高く評価されている商品」には、例えば他の指標をなげうってでも高倍率の商品が欲しいという人に向けた項目だ。
バランスを重視する人が多いとは思うが、最重要事項のためなら多少の犠牲は厭わない人のためにこちらも用意しておきたい。

「店員さんのおすすめ」には売り場担当の店員さんのおすすめをいくつか載せてほしい。
公演時間が長い宝塚観劇が趣味の店員さんが選ぶ、軽量な双眼鏡
年間60試合もサッカー観戦をする店員さんが選ぶ、倍率を変えられる双眼鏡
アイドルのライブには必ず参戦する店員さんが選ぶ、暗い会場でもよく見える双眼鏡…
この人が言うなら間違いないと思えるだろう。

根拠を知った上で何故その商品が良いのか知りたい人もいる。
理由はいらないから買うべきものだけ知りたい人もいる。
母は後者だった。
「倍率はこれくらいの幅があるのだけど、高ければいいって話でもなくてね明るさに影響してくるんだって」とペラペラ話すと遮られた。
間のことはわからないから答えだけ頂戴とのことだった。
対する私は前者寄りで、理由を知るのはおもしろいことだと思っている。
母のような客、私のような客両方を捌くにはやはりロボホンとタブレットには難しいのだろうか。

そんな時こそロボホンがコミュニケーションロボットである利点を活かそう。
タブレットの画面には詳しく説明を書き、横にいるロボホンは結論を述べる。
これで必要な情報量を、使用する人が選べる。
母も私も大満足だ。

イメージを伝えるのは声だけでは難しい。
そこはタブレットをうまく使用するのが良い。
双眼鏡の見た目、売り場の位置はタブレットに載せるとそれ1つで伝えられる。
とてもいいコンビネーションだと思う。

ロボホンとタブレットのスマートなコンビが多くの大人を助ける様子を目の当たりにしたい。

詳しくはこちらからご確認いただきたい。

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